はじめに
ふと気づいたら、寝る直前までスマホをいじっていたり、コンビニで買った甘いお菓子を、特に空腹でもないのに口に運んでいたり。
そんなとき、「私、何をしてるんだろう」って、じんわり自己嫌悪が押し寄せてくることはありませんか?
現代は誘惑が多くて、なんとなく“流されてしまう生活”が当たり前になっています。
でも実は、そんな中でも“ちょっとだけストイックに生きる”ことが、心の安定や自信につながることもあるんです。
ストイシズムとは
ストイシズム(ストア哲学)とは、もともと古代ギリシャの哲学に由来します。
簡単に言えば、「感情に流されず、自分で自分を律する生き方」。
他人や環境ではなく、“自分の心のあり方”を整えることで、静かな幸せを得ようとする考え方です。
現代では「ストイック」とか「自制的」といった言葉で語られることも多いですが、
その本質は、「自分の意志で、自分を育てること」にあるように思います。
ストイックな習慣が“自分を好きになる”第一歩
例えば、朝少し早く起きて、スマホではなく本を読む時間をつくる。
いつもより少し丁寧にご飯をつくって、落ち着いて食べる。
なんてことのないルーティンですが、そんな“小さな律し方”が積み重なると、
「今日の自分、なんだか好きだな」と思える瞬間が増えてきます。
決して、超人のように完璧に生きる必要はありません。
ただ、自分との約束を守れるだけで、自尊心が少しずつ回復していくものなんです。
自分に甘すぎると、逆にメンタルが疲れる
自由にダラダラしている時間って、実はあまり“癒し”になっていないこともありますよね。
不規則な生活、なんとなく過ごしてしまった1日……
「結局今日も何もできなかった」と、自分を責める気持ちが心の奥で疼くことも。
そんな日々を続けていると、自分のことが信じられなくなって、
「やりたいことがあるのに動けない」
「何をしても続かない」
といった自己否定に陥ってしまうこともあります。
そういう意味で、自分を律する力は、ただの厳しさではなく、
**自分の心を守る“静かな強さ”**だといえるのかもしれません。
“ほどよいストイックさ”が心を整える
もちろん、すべてにおいて完璧主義でいる必要はありません。
ストイシズムは、決して「欲望を全否定する」思想ではないからです。
必要なのは、“自分の選択で”節度を持つこと。
たとえば――
・スマホは寝る前30分だけ手放してみる
・週に1回はジャンクフードではなく、手づくりのものを食べる
・朝起きてすぐ、3分だけ部屋を整える
そんなささやかな習慣でも、心のなかには確かな変化が生まれます。
“自分を律する感覚”が日常に宿ると、不思議と人生が整っていくように感じられるはずです。
「自分を好きな人」は、自分を律している
ストイックな生き方は、どこか堅苦しく見えるかもしれません。
でも実際には、“自分の幸福を自分でつくるための姿勢”とも言えます。
他人の評価に左右されず、
過去の自分に負けず、
未来の自分にちゃんとバトンを渡していく。
そのために、ほんの少しだけ自分を律してみる。
そんな「静かな強さ」が、これからの時代を生きるヒントになるかもしれません。
それではまた明日──
SOWN 代表
片倉