・はじめに
皆さんは、「涙活(るいかつ)」という言葉を聞いたことがありますか?
これは、「意識的に涙を流すことで、心をリセットする」というセルフケアの方法です。
普段、忙しく働いていたり、人間関係に気を遣ったり、気づかないうちに心の中にたくさんの感情をため込んでいること、ありませんか?
そんなときこそ、“涙”は心をデトックスしてくれる、やさしいスイッチになります。
今回は、そんな「涙活」をSOWNらしく、感性のケアという視点から紐解いてみたいと思います。
・涙の効果
泣くことには、実は科学的な癒しのメカニズムがあります。
涙を流すことで、私たちの身体は副交感神経が優位になり、興奮や緊張の状態から、リラックスモードへと切り替わります。
特に、感情が揺れ動いて流れる「情動の涙」には、ストレスを軽減する作用があるとも言われています。
心にたまった感情が、目から涙となって出ていく──それはまさに、内側の“澱(おり)”を洗い流すような作用です。
だからこそ、「泣く」ことは弱さではなく、感情のメンテナンスなのです。
・わざと泣くという選択
自然に涙があふれる瞬間を待つのではなく、あえて“泣く時間”を設けてみる。
これが「涙活」の本質です。
映画やアニメ、小説やエッセイ、心にしみる音楽──
私たちの周りには、感動を呼び起こしてくれるコンテンツがたくさんあります。
たとえば、
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仕事で頑張る人の姿に共感できる映画
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大切な人との別れを描いたストーリー
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夢をあきらめない主人公の物語
これらに触れて、意図的に涙を流す時間を作ることが、自分の心をいたわる第一歩になるのです。
涙を“自分を整えるための道具”として使ってみましょう。
・自分に共鳴するものを選ぶ
泣けるコンテンツは、人によって違います。
だからこそ大切なのは、「自分の心に響くストーリー」を選ぶこと。
・家族との時間を描いた作品
・学生時代の思い出に重なるアニメ
・夢を追いかける人のドキュメンタリー
など、自分の過去や価値観にリンクするものは、より深い涙を引き出してくれる可能性があります。
涙活を成功させるコツは、「誰かが泣けると言っていた作品」ではなく、“自分の感情の琴線”に触れるものを探すことなのです。
・お酒を飲みながらでも
気持ちを少し緩めたいとき、少しだけお酒の力を借りるのもひとつの方法です。
アルコールを摂ることで、理性のガードがゆるみ、感情にアクセスしやすくなることがあります。
普段は泣けないという人でも、夜にワインを片手に映画を観ていたら、ふと涙がこぼれていた──そんな経験、ありませんか?
もちろん、飲みすぎには注意が必要ですが、“泣きやすくなる環境を自分で整える”ということがポイントです。
それが夜の静かな時間であれ、お風呂でのリラックスタイムであれ、自分にとっての「泣きやすさ」を知っておくと、涙活がぐっと身近になります。
・まとめ──涙は、感性を磨くひとつの方法
泣くという行為は、決して“弱さ”ではありません。
むしろ、自分の感情に素直になること、心を整えること、感性を育てることに直結しているのです。
忙しい日々の中で、ふと立ち止まりたい時。
なんだか理由もなくモヤモヤしている時。
そんなときこそ、自分のために“涙の時間”をつくってみてください。
涙は、心を静かに洗ってくれます。
そして、洗い流された後には、少しだけ澄んだ目で、また日常を見つめ直せるようになるはずです。
それではまた明日──
SOWN 代表
片倉