はじめに
みなさんは、「ソフトスキル」と「ハードスキル」という言葉を聞いたことがありますか?
ハードスキルは、資格やプログラミングなどの“技術的な能力”。
一方でソフトスキルは、人と関わる中で求められる“非技術的な能力”、たとえばコミュニケーション力や共感力、状況判断力のことを指します。
どちらも大切なスキルですが、実際に働く中では「どちらをどのくらい大切にすればいいのか?」と迷う場面もありますよね。
今回は、そんな2つのスキルについて、現代の働き方にフィットするバランスのヒントをお届けします。
どんな仕事にも“ソフトスキル”は必要
営業や接客といった“人と話す”仕事はもちろんですが、エンジニアやデザイナーのような“技術職”でも、ソフトスキルは必要です。
お客様とのコミュニケーションだけでなく、社内でのやりとり、進行管理、チームとの信頼構築──。
実際に働いてみると、スキル以上に「誰と、どう働くか」が仕事の満足度や成果に直結していることに気づくはずです。
たとえば、どれだけ素晴らしいコードが書けても、それを丁寧に共有できないとプロジェクトはうまく回りません。逆に、少し技術が劣っていても、周囲とのやり取りがスムーズな人のほうが重宝されたりします。
専門職でなければ“ハードスキル”は不要?
実は、全員が尖ったハードスキルを持っている必要はありません。
たとえば、職人や研究職、アーティストなど、技術や知識で勝負する職業はハードスキルの比重が大きいですが、それ以外の多くの仕事では、極端な専門性はそこまで求められないケースが多いのです。
もちろんスキルがあるに越したことはないですが、誰でも“完璧な技術者”になれるわけではない。
だからこそ、まずは“最低限のソフトスキル”を磨くことが、どの職種でも共通して活きてくるのです。
“ハードスキル”に注目しすぎてない?
スキルを伸ばしたい、経験を積みたいと思ったとき、私たちはどうしても“ハードスキル”ばかりに目を向けがちです。
でも、現実には同じ職場の中でハードスキルの差って、思ったほど大きくありません。
それよりも、ソフトスキル──
たとえば「場を和ませる」「上司との報連相がスムーズ」「相手の要望を読み取る」といった小さな技術の積み重ねが、じわじわと評価を分けていきます。
仕事が楽しくなるのも、実はソフトスキルの積み上げによる「関係性」や「信頼感」がベースにあるからかもしれません。
“ソフトスキル”がないと、続かない
転職を繰り返してしまう人や、
「やりたいことが見つからない」「職場が合わない」
と感じている人は、もしかすると“ソフトスキル”が足りないのかもしれません。
どんなにスキルや知識が高くても、人とのコミュニケーションがぎくしゃくしてしまうと、仕事自体がしんどくなってしまいます。
結果的に、「向いていないのかも」「もっと自分に合った仕事があるはず」と、
出口のないモヤモヤに迷い込んでしまう。
その前に、自分のソフトスキルを客観的に見直してみるのも、大切なステップかもしれません。
最低限の“ソフトスキル”と、尖った“ハードスキル”
もし、あなたが「自分にしか出せない成果」を出したいと思っているなら、目指したいのは
“最低限のソフトスキル” × “尖ったハードスキル”
というバランスです。
誠実に人と関われること、誤解なく物事を伝えられること、時間を守ること。そんな基本的な“人としての信頼”をベースにしつつ、
自分だけのスキル──
たとえば編集、デザイン、開発、マーケティングなどを尖らせていく。
この両輪がそろったとき、人は大きな仕事を任されるようになり、同時に自分自身の働き方に誇りを持てるようになります。
おわりに
“最低限のソフトスキル”は、思いやり、責任感、素直さ、信頼される姿勢。
“尖ったハードスキル”は、好きで、得意で、学び続けられる専門性。
この2つをどう磨いていくかは、自分次第。
どちらも、すぐに身につくものではないけれど、気づいたときから、少しずつ変えていけるものです。
SOWNのジュエリーのように、静かに、でも確かに芯を持った働き方を、あなたの中にも。
それではまた明日──
SOWN 代表
片倉