── 日常の中に、感性を取り戻す静かな習慣を
仕事、家事、人間関係──
毎日が「しなければならないこと」に埋め尽くされていると、
気づかないうちに、自分の“感じる力”が鈍っていく感覚があります。
時間はあるはずなのに、心がどこか置き去りになっているような。
ぼんやりした疲れが抜けずに、ふとした瞬間にため息をついてしまう。
そんな日々を、あなたも感じたことがあるのではないでしょうか。
今回は、忙しさに追われる女性たちへ──
“感性”を取り戻すための、小さな習慣について綴ってみます。
「何もしていないのに、疲れる」その正体
カレンダーが埋まっていなくても、SNSを開けば情報の波。
電車の中でも、食事の最中でも、誰かの生活が目に飛び込んでくる。
便利になったはずの暮らしは、私たちの心を“休ませる隙間”を
少しずつ奪ってしまったのかもしれません。
本当に疲れているのは、体ではなく、感覚や思考のほう。
目まぐるしい社会に合わせるうちに、自分の感性が置き去りになっている──
そんな感覚が、私たちの「理由のない疲れ」の正体です。
日常に“ほどける余白”をつくる
何か特別なことをしなくてもいい。
ほんの少し、自分のための静かな時間を取り戻すだけで、
心にはゆるやかな風が吹きはじめます。
たとえば、こんなふうに──
“私に還る”5つの静かな習慣
1|朝5分、スマホよりも空を見上げる
目覚めてすぐにスマホを手に取る前に、カーテンを開けて、
空の色や光の加減を感じてみてください。
そこに広がるのは、他人のスケジュールではなく、あなた自身の1日の始まり。
静かなその数分間が、忙しさに飲み込まれない“私の朝”をつくります。
2|「今日はこれをして終われたらいい」と決めてみる
あれもこれもやらなきゃ…という思考から、少しだけ離れてみましょう。
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靴を磨く
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花を一輪飾る
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好きな器でお茶を飲む
“達成するため”ではなく、“今日を穏やかに終えるため”の小さな行動。
完璧じゃなくていい。
でもそれだけで、なんだか一日を自分のものできた気がして、心がふっと軽くなります。
3|“読む”という静かなひとときを持つ
スマホのスワイプではなく、ページをめくる読書を。
フィクションでもエッセイでも、漫画でも。
誰かの言葉に静かに触れる時間は、
自分の中に眠っていた感性をそっと揺り起こしてくれます。
感情の機微に共鳴すること。
それは、世界との距離をほんの少し縮める体験でもあります。
4|湯船に、香りを連れて
シャワーで済ませる日が多い人こそ、
ゆっくり湯船に浸かる時間を意識してみてください。
お気に入りのクレンジングで素の自分に戻り、入浴剤を投下──
心地よい香りが立ちのぼる空間で、何も考えずに深呼吸する。
湯船にゆっくりと浸かることは、単なるリラックスではなく、
“自分を大切に扱う”という感覚を取り戻す行為です。
何も考えない時間を、自分にプレゼントしてみてください。
5|「今日よかったこと」を書き留める
小さな幸せを思い出す習慣は、心の視点を変えてくれます。
花が咲いていた、空が綺麗だった、好きな服を着られた──
そんな“なんでもないこと”の中に、自分を癒す種があると気づけるようになります。
日記帳でも、スマホのメモでも構いません。
自分の中にある「好き」に気づくことこそ、感性の第一歩です。
あなたの暮らしに、やわらかなリズムを
忙しい毎日を変えることは難しくても、
その中に“やわらかな習慣”をひとつ取り入れるだけで、
暮らしのリズムは、少しずつ整っていきます。
たとえばSOWNのジュエリーも、
そうした心の“ほどける時間”に寄り添う存在でありたいと願って生まれました。
音や記憶をモチーフにしたかたちが、
ふとした瞬間にあなたの感性を思い出させてくれるように。
誰かの期待ではなく、自分の心に正直であること。
それが、静かに美しく生きるということなのかもしれません。
あなたの時間を、もっと“やさしく”するために
もしあなたが、「毎日がただ過ぎていく」と感じているなら──
今日から、ほんのひとつだけでもいい。
自分の心がよろこぶ時間を、暮らしの中に加えてみてください。
それがたとえ5分でも、
心に余白ができたその瞬間から、感性はまた育ちはじめます。
SOWNのブログ『暮らしの感性スケッチ』では、
そんな日常にやさしい光を灯すヒントを、これからも綴っていきます。
SOWN 代表
片倉