好きなことが“義務”に変わる瞬間
「好きなことを仕事にできたら幸せ」──そう思っていたはずなのに、
いつしか“好き”が“やらなければならないこと”に変わっていく瞬間があります。
どれだけ情熱を注いでも、数字や納期、評価に追われると、
純粋に“好き”だった気持ちが遠ざかってしまう。
それは、誰もが経験する自然な心の揺れです。
“好き”を続けることの、目に見えない重さ
“好き”という感情には、実は繊細なバランスがあります。
仕事になると、成果や責任がその上に重なり、
純粋な喜びの場所に“重さ”が加わってしまう。
たとえば、絵を描くことが好きだった人が、
依頼のイメージに合わせて描くうちに“描きたい絵”が見えなくなるように。
好きであることを「維持しなければ」と思うほど、心は疲れてしまいます。
距離を取ることで、情熱は呼吸を取り戻す
好きなことを続けるために必要なのは、少しの距離感です。
仕事として向き合う時間の中に、“ただ好きで触れる時間”を取り戻す。
仕事のためではなく、自分のために。
評価のためではなく、感性を潤すために。
その小さな“余白”が、再び「好き」を思い出すきっかけになります。
“好き”を守るために、離れる勇気を持つ
情熱を守るには、あえて手放す勇気も必要です。
「やらない日」をつくること。
「完璧じゃなくてもいい」と思えること。
そうして心に風を通すことで、
“好き”が再び自分の中に戻ってくるのです。
情熱は、距離の中で育つ
“好き”を仕事にするというのは、
その対象と一生向き合うということ。
だからこそ、燃え尽きないように、
ときどき距離を取り、風を通してあげる。
情熱は、近づきすぎると見えなくなる。
少し離れて眺めたとき、
あらためて「やっぱり、好きだな」と感じられる——
それが、長く続けるためのいちばん美しい形なのかもしれません。
それではまた明日──
SOWN 代表
片倉