・はじめに
「自己中心的」という言葉には、どこかネガティブな響きがありますよね。
「わがまま」「身勝手」「周りが見えていない」──そんな印象を持たれることもあるかもしれません。
でも実は、「自分を中心に考える」こと自体は、決して悪いことではありません。
そして、それを他者のために活かすこともできるのです。今日はそんな「自己中心的利他」という生き方について考えてみたいと思います。
・自己中でいい
私たちは、自分の時間、自分の労力、自分の人生をどう使うかを選ぶことができます。
その中で「自分の好きなことをやる」「自分が大切にしたい価値観に従って生きる」という選択は、とても健全です。
仕事やライフスタイルにおいても、「こうしたい」「これは譲れない」といった自己中心的な判断はむしろ自然なもの。
大切なのは、それを他者の犠牲の上に成り立たせるのではなく、自分のやりたいことが、結果的に誰かの役に立つ形に昇華されることです。
・利他的とは
利他的とは、自分の利益よりも、他者の利益を優先する姿勢です。
たとえば、困っている誰かを手助けしたり、誰にも頼まれていないのにゴミを拾ったり、社会のために何かを行動に移したり。
利他的な行動は、周囲を温かくするだけでなく、自分自身の心の充足にもつながります。
仕事でも、プライベートでも、「誰かの役に立てている」という実感は、自信ややりがい、生きがいへとつながっていきます。
・自己中心的利他
一見すると、「自己中」と「利他」は相反するように思えます。
しかし、自分のやりたいこと・好きなことを突き詰めた結果、それが人の役に立つ。
この状態がまさに「自己中心的利他」です。
たとえば音楽家は、自分が表現したい世界や音楽を追求するけれど、その音楽が誰かの人生を支えたり、励ましたりします。
企業家も、自分のビジョンを形にしながら、それが顧客の課題を解決し、社会に価値を提供します。
つまり、「自分が心からやりたいことで、他者を助ける」ことができたとき、それは最も自然な形の利他なのです。
・最終的にはここを目指したい
「やりたいことをやっていたら、人に感謝された」
「好きな仕事をしていたら、誰かに影響を与えられた」
そんな状態を目指せたら、とても素敵ですよね。
人に優しくするためには、自分自身を満たしておく必要があります。
自分を押し殺して利他的になろうとするのではなく、自分を大切にしながら、他人を思いやること。
それが「自己中心的利他」の根本的なあり方だと思います。
・まとめ
自己中でもいい。
でもその自己中が、結果として誰かを助けている。
そんな「自己中心的利他」という生き方は、これからの時代にますます必要とされる価値観かもしれません。
まずは、自分の好きなこと・得意なこと・大切にしたいことに忠実でいること。
そこからすべてが始まるのだと思います。
それではまた明日──
SOWN 代表
片倉