── 足し算より引き算
「もう少し何か足した方がいいかな。」
仕事でも、デザインでも、料理でも、
そんなことを考える場面があります。
何か物足りない気がして、
色を増やしたり、
言葉を足したり、
機能を追加したり。
でも実は、
「ちょうどいい」を作るのは、
足すことではなく、
引くことなのかもしれません。
足すのは簡単
何かを豪華にする方法は、
意外とシンプルです。
色を増やす。
機能を増やす。
具材を増やす。
言葉を増やす。
どんどん足していけば、
情報量は増えていきます。
でも、
情報が増えたからといって、
魅力が増えるとは限りません。
引くには勇気がいる
一方で、
引き算は難しいものです。
「これ、本当に必要だろうか。」
そう自分に問いかけながら、
一つずつ削っていく。
せっかく考えたアイデアを捨てる。
時間をかけて作ったものを削る。
それには勇気がいります。
だからこそ、
引き算ができる人は少ないのかもしれません。
「ちょうどいい」はバランス
デザインもそうです。
装飾が多すぎると、
何を見せたいのか分からなくなる。
逆に、
削りすぎると味気なくなる。
料理も同じです。
味が濃すぎても、
薄すぎても美味しくありません。
会話も、
話しすぎると疲れるし、
話さなすぎると距離を感じます。
どの世界でも、
「ちょうどいい」は、
絶妙なバランスの上に成り立っています。
正解は一つではない
難しいのは、
「ちょうどいい」に正解がないことです。
人によって、
心地よい量は違います。
だからこそ、
相手を見たり、
何度も試したりしながら、
少しずつ調整していくしかありません。
その繰り返しが、
センスを育てるのだと思います。
問い
あなたの暮らしの中にも、
少し足しすぎているものはありませんか。
予定。
持ち物。
情報。
言葉。
もしかすると、
何かを増やすことより、
一つ減らすことで、
ちょうどよくなることもあるかもしれません。
「ちょうどいい」は、
決して中途半端という意味ではありません。
必要なものだけを残し、
余計なものを手放した先にある、
心地よいバランスです。
足し算は誰でもできます。
でも、
引き算ができる人ほど、
本当の美しさを知っているのかもしれません。
それではまた明日──
SOWN 代表
片倉