導入
私は、「かっこかわいい」ものが好きです。
ファッションで言えば、
ほんのりフェミニンさを感じつつ、どこかに男性的なシャープさがあるもの。
髪型も、今はボブスタイルで、
いわゆる一般的な男性の髪型よりは少し長めです。
どちらかに寄り切るのではなく、
そのあいだにあるようなバランス。
最近、本職の仕事で担当したモデルのレビューを見ていたとき、
「かっこかわいい」という言葉を見つけました。
それを見たとき、
「ああ、ちゃんと伝わっていたんだ」と、少し嬉しくなりました。
1|“かっこいい”と“かわいい”のあいだ
「かっこいい」と「かわいい」は、
一見すると対照的な言葉に見えます。
・かっこいい=シャープ、強さ、直線的
・かわいい=柔らかさ、親しみ、曲線的
でも実際には、この2つはきれいに分かれているわけではありません。
むしろ、そのあいだにあるグラデーションの中に、
魅力的なバランスが存在する。
「かっこかわいい」という言葉は、
その曖昧さをそのまま肯定しているように感じます。
2|“ジェンダーに寄らない美しさ”という選択
今回の仕事では、
「ジェンダーニュートラルなデザイン」が求められていました。
性別に寄りすぎないこと。
どちらにも開かれていること。
それは単に中間を狙うというより、
性別という軸そのものから少し距離を取ることでもあります。
自分にとっては、この領域がとてもやりやすかった。
もともと「かっこかわいい」という感性を好んでいたこともあり、
無理に寄せることなく、自然に形にできた気がします。
そしてそれが、「かっこかわいい」という言葉で評価されたことは、
ひとつの確かな手応えでした。
3|“自分に似合う軸”を見つける
人それぞれ、似合う方向性があります。
いわゆる“男らしさ”や“女らしさ”がしっくりくる人もいれば、
そのどちらにも完全には当てはまらないと感じる人もいる。
自分自身は、どちらかというと後者でした。
体型や顔立ちも含めて、
強く“男らしい”方向に寄せるよりも、
少しジェンダーレスな雰囲気の方がしっくりくる。
だからこそ、無理にどちらかに合わせるのではなく、
自分の中で自然に感じるバランスを選ぶようになりました。
4|“好き”は、自分の輪郭をつくる
「かっこかわいいが好き」という感覚は、
最初はただの好みかもしれません。
でもそれを大切にしていくと、
少しずつ自分の輪郭が見えてきます。
・どんな服を選ぶか
・どんな髪型にするか
・どんなデザインに惹かれるか
その選択の積み重ねが、
「自分らしさ」を形づくっていく。
そしてそれは、
誰かに決められるものではなく、
自分の感性からしか生まれないものです。
5|“中性的なかっこよさ”という選択肢
もし、自分の中で
・どちらかに寄りきることに違和感がある
・しっくりくるスタイルが見つからない
そんな感覚があるなら、
“中性的なかっこよさ”を目指してみるのもひとつの選択肢です。
それは曖昧な逃げではなく、
自分の感性に正直であるということ。
はっきりとしたラベルに収まらなくてもいい。
むしろ、その余白の中にこそ、
自分らしい美しさがあるのかもしれません。
それではまた明日──
SOWN 代表
片倉