──”持ち運べる力”を育てるということ
はじめに
転職、副業、フリーランス──
いまや働き方は一つに決める時代ではなくなりました。
だからこそふと、こんな問いが浮かぶことがあります。
「今の自分って、他の会社や業界でも通用するのかな?」と。
環境が変わっても生きていける力とは何か。
それは、自分の“スキル”をどう捉えるかにかかっています。
ガラパゴススキルとは?
“ガラパゴススキル”という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
これは、特定の環境だけで通用するスキルのことを指します。
たとえば、ある会社独自のフォーマットやルール、用語、業務フロー。
その会社では重宝されるけれど、一歩外に出ると通じないスキル。
もちろん、それらも大切な仕事です。
でも、長期的な視点で見たときに、自分の価値を高めるスキルとは少し異なります。
まるで、ガラパゴス諸島の独自進化のように、その場所に閉じたスキル。
今のうちに、その偏りに気づくことが大切です。
ポータブルスキルを育てよう
一方で、“ポータブルスキル”という概念もあります。
これは、どんな会社や職種でも持ち運べる力のこと。
例を挙げると…
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ロジカルな思考力
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問題解決能力
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相手の立場で考えられる力(共感力)
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自分の考えを伝える力(プレゼン力)
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チームを巻き込む力(リーダーシップ)
こういったスキルは、環境が変わっても役に立ちます。
むしろ、環境が変わったときこそ、真価を発揮します。
10年後、20年後を想像してみる
今の仕事を10年、20年と続けたとき、あなたには何が残るでしょうか?
たとえば、レジ打ちやデータ入力、ルーティン作業をずっと続けたとしても、
それが自分の“市場価値”を高めるとは限りません。
もちろん、それらの仕事自体を否定するものではありません。
ですが、もし将来のキャリアを考えるなら──
“その仕事の中で、何を学び取るか”がカギになります。
今の業務が、どんな力につながっているのか?
未来の自分にとって価値のあるスキルか?
一度立ち止まって、問いかけてみるのも大切です。
今の場所でも、ポータブルスキルは磨ける
もし「今の仕事はガラパゴススキルしかない」と感じても、
実は工夫次第で、ポータブルスキルに変えていけることがあります。
たとえば、報告書を作る中で「どう伝えれば伝わるか」を考えれば、
それは“伝える力”が鍛えられています。
会議で意見を整理して話すなら、それは“論理的思考”のトレーニングです。
後輩に丁寧に教えるなら、“チームビルディング”の力にもなります。
つまり、同じ業務でも“どう取り組むか”でスキルの質が変わるのです。
まとめ
「このままで、自分はどこでも通用するだろうか?」
そんな不安を感じるのは、成長したいと思っている証拠です。
もし将来の選択肢を広げたいなら、
いまの仕事の中に“持ち運べる力”を探してみてください。
あなたの今の仕事も、見方次第でスキルの宝庫になるかもしれません。
どこへ行っても通用する、**しなやかで強い“自分らしさ”**を、
じっくりと育てていきましょう。
それではまた明日──
SOWN 代表
片倉