──心がほどける視点の切り替え
はじめに
私たちは毎日、たくさんの出来事や感情に触れて生きています。
気分が沈む日もあれば、誰かの一言に心が波立つこともある。
でも、ふと立ち止まって考えてみてください。
「それって、自分でコントロールできることだった?」と。
日常には、自分でどうにかできることと、できないことが確かに存在します。
この区別がつくだけで、心の負担はふしぎと軽くなるのです。
コントロールできるのは、“自分の行動”だけ
私たちが本当の意味でコントロールできるのは、自分自身の言動や選択、態度だけ。
誰かの言葉にどう返すか、何かが起きたときにどう考えるか、
朝起きて顔を洗うか、それともベッドに沈むか──
選ぶのは、自分です。
感情すら、完全にはコントロールできないこともあります。
でも、感情に対して「どう向き合うか」は、自分で選べる。
それが、コントロールの第一歩です。
コントロールできないものに、囚われすぎていない?
他人の態度、天気、社会情勢、過去の出来事。
どんなに心を砕いても、どうにもならないことって、たくさんあります。
でも私たちはつい、そこに反応してしまいがちです。
「なんであの人はあんな言い方をしたんだろう」
「なんで私はあのとき、うまくできなかったんだろう」
その問いのほとんどが、“自分の外”にあることに思考を奪われている状態。
それでは、エネルギーがどんどん消耗してしまいます。
無駄に反応せず、“今の自分”に戻ろう
例えば、電車が遅れてイライラする日。
「仕方ない」と言い聞かせても、感情はすぐには納得してくれないかもしれません。
でも、そこでできる選択は確かにあります。
スマホを見続けて不満を増幅させるか、
あるいは読もうと思っていた記事を開くか。
呼吸を深く整えるか。
“自分にできること”に、そっと焦点を戻してみる。
そうすることで、不思議と心が落ち着いてくるはずです。
習慣化することで、“思考の消耗”が減る
この視点を日々の生活の中に取り入れることで、
私たちは、無駄に疲れたり、気持ちが乱れたりすることが減っていきます。
もちろん、最初から完璧にできる必要はありません。
大切なのは、“気づけるようになる”こと。
「あ、これは私のコントロール外のことだな」と、気づけた時点で、一歩前進です。
その繰り返しが、日々の余白や、心の柔らかさを守ってくれるのです。
まとめ
世の中には、コントロールできないことがたくさんあります。
でも、だからこそ、自分にできることに意識を向けることが、心を守る術になります。
今日、自分はどんな選択ができるだろう?
その問いを持てることが、すでに“コントロールできている”という証です。
自分の心を、ほんの少しだけ整える視点として──
この考え方を、そっと引き出しに入れておいてください。
それではまた明日──
SOWN 代表
片倉