「他人と比べるのをやめよう」
よく聞く言葉ですが、正直に言ってしまえば、
完全にそれをやるのは難しいと思います。
特に、仕事や組織、人間関係の中では。
相対評価からは、逃げられない
会社で働いていれば、
評価は必ず「相対的」に行われます。
・誰より成果を出しているか
・どれくらい期待に応えているか
・周囲からどう見られているか
評価制度がある以上、
他人と比べられること自体をゼロにはできません。
むしろ仕事においては、
自分が今、どう評価されているかを把握する力は重要です。
それを無視してしまうと、
立ち回りを間違えたり、空気を読めなくなってしまう。
評価を気にすること=悪ではない
「評価を気にしないほうがいい」
という言葉が独り歩きしがちですが、
評価を気にすること自体は、
決して弱さではありません。
・どう見られているかを知る
・求められている役割を理解する
・自分の強み、弱みを客観視する
これらは、すべて相対評価から得られる情報です。
問題になるのは、
それだけを軸にしてしまうことです。
相対評価だけで生きると、心が削れる
仕事には、波があります。
・結果が出ない時期
・評価されないタイミング
・頑張りが伝わらない瞬間
このとき、
自分の価値を「他人の評価」に全て預けていると、
心は簡単に折れてしまいます。
「評価されていない=自分はダメ」
そんな短絡的な思考に陥りやすくなる。
だからこそ、絶対的な自分が必要になる
相対評価の世界で生きるからこそ、
もう一つ、別の軸が必要です。
それが、
絶対的な自分への評価。
・自分はこのやり方で生きたい
・今は結果が出ていなくても、間違っていない
・この価値観だけは手放さない
他人には測れない、自分だけの基準。
「自分はこれでいい」と言える場所
絶対的な評価とは、
「俺はすごい」と思い込むことではありません。
もっと静かで、内向きなものです。
「不器用だけど、こういう人間だ」
「遠回りだけど、自分なりに前に進んでいる」
「この自分は、嫌いじゃない」
こうした感覚が、
評価が揺れたときの“着地地点”になります。
二つの軸を、同時に持つ
理想は、どちらかを捨てることではありません。
-
外では、相対的な評価を冷静に見る
-
内では、絶対的な自分を守る
この二つを、同時に保つこと。
相対評価で立ち回りを調整し、
絶対評価で心を安定させる。
評価の波に飲まれないために
評価されているときも、
評価されていないときも、
「それでも、自分は自分だ」
と思える感覚を、少しずつ育てていく。
それができると、
他人の評価に振り回されすぎず、
でも無視もしない、ちょうどいい距離感で生きられる気がします。
相対的な世界に身を置きながら、
絶対的な自分を、手放さない。
それは、
これから長く働き、生きていくための
一つの技術なのかもしれません。
それではまた明日──
SOWN 代表
片倉