はじめに
みなさんは、日常の中で「期待値コントロール」を意識していますか?
ビジネスでもプライベートでも、実はこのスキルひとつで、人間関係のストレスや仕事の負担がぐっと減ることがあります。
私自身、この考え方を意識するようになってから、「無理をして頑張りすぎる」ことが減り、結果的に周りの人にも助けてもらいやすくなりました。
期待値とは
「期待値」というのは、相手があなたに対してどれくらいの結果や対応を期待しているか、という目に見えない基準のことです。
仕事で言えば、上司が「これを任せれば間違いなく完璧にやってくれる」と思っている状態もあれば、「多少ミスはあるかもしれないけど、まずはやってもらおう」という状態もあります。
日常生活でも同じで、友人や家族からの頼まれごとに対して、「きっと全力でやってくれるだろう」という期待値がある場合と、「気が向いたらやってくれるかな」くらいの期待値があります。
助けてもらうために必要なこと
すべてのことを一人で完結させるのは、一見かっこいいですが、長期的にはかなりしんどいです。
周囲から「ひとりで全部できる人」と思われると、困ったときに助けてもらえなくなります。
能力としては高くても、「少し手を貸してあげたほうがいいかな」と思ってもらえるくらいの余白を残しておいた方が、人間関係も仕事もスムーズに回ります。
知らない・できないフリの効用
人に助けてもらいやすい人は、実は「知らないフリ」「できないフリ」が上手です。
例えば、誰かに仕事を頼まれたとき、
「はい、大丈夫です。できます」
と即答すると、「じゃあ全部お願い」となり、完全にお任せモードになります。
一方、
「〇〇の部分が少し不安なので、その都度相談させてもらってもいいですか?」
と返すと、「じゃあサポートしながら進めよう」という空気になります。
前者は期待値を上げすぎ、後者は適度にコントロールしている状態です。
自分の武器はむしろ見せる
とはいえ、何もかも「できないフリ」をしてしまうと、ただの頼りない人になってしまいます。
重要なのは、自分の得意分野や武器については堂々と見せることです。
たとえば、資料作成やデザイン、数字管理など、自分が自信を持ってできることはしっかりアピールし、「ここは任せてください」と言い切る。
そうすることで、「この人は頼れるけど、時にはサポートが必要」というバランスが生まれます。
できる感とできない感の黄金比
理想的なのは、できる感:できない感を 7:3 または 3:7 にすること。
10:0(なんでも完璧)だと近寄りがたくなる
0:10(なんでも助けてもらう)だと信用されなくなる
バランスを取ることで、
「すごくしっかりしてるけど、話しかけやすい人」
「少しドジだけど、憎めないから助けたくなる人」
という好印象なポジションを獲得できます。
まとめ
「期待値コントロール」とは、自分の評価や印象を戦略的に調整することです。
完璧を目指すよりも、少しの余白を持たせた方が、人は助けてくれるし、自分も楽になります。
人生を軽やかに進めるために、あえて“完璧じゃない自分”を見せる勇気を持ってみてはいかがでしょうか。
それではまた明日──
SOWN 代表
片倉