忙しさの中に潜む“なんとなくの不安”

忙しさの中に潜む“なんとなくの不安”

 

はじめに

 

やるべきことに追われ、気づけば一日が駆け抜けていく。

そんな日々の中で、ふと胸の奥に「よくわからない不安」が残ることはありませんか。

大きな失敗をしたわけでもないのに、ざわざわと落ち着かない感覚。

まるで心が身体から半歩遅れてついてきているような、不思議な居心地の悪さ。

今日は、この“不安”の正体と、静けさを取り戻すための小さな工夫について考えてみたいと思います。


 

 

 

なぜ忙しいと不安が募るのか

 

忙しいとき、私たちは目の前のことを次々に片づけながらも、心のどこかで「取りこぼしていないか」と自分を監視しています。

頭の中にチェックリストが浮かび上がり、何度も何度も確認する。

これこそが、不安の源。

実際には何も起きていないのに、脳が勝手に“見えない影”を探してしまうのです。

 

 

 

 

 

反芻という心のエコー

 

静かな部屋で音が反響するように、心の中でも同じ出来事が繰り返し響くことがあります。

これを心理学では「反芻思考」と呼びます。

忙しいときほど心に余白がなく、ちょっとした出来事の残響が長く鳴り続けます。

そのエコーは、やがて「不安」というかたちをまとい、私たちを落ち着かなくさせるのです。


 

 

 

 

私の体験

 

私自身も、仕事で慌ただしい日々が続くと、夜ふと目を閉じた瞬間に心のざわめきが大きくなることがあります。

「今日のあの言葉、相手を嫌な気持ちにさせていないだろうか」

「明日の準備は本当に大丈夫だろうか」

確かめるすべはないのに、心は答えを求めてさまよい続けます。

でもあるとき、「これは私の心が反響しているだけなんだ」

と気づけた瞬間、少し楽になりました。

外に敵はなく、ただ自分の内側で音が鳴っていただけなのだと。

 

 

 

 

 

静けさを取り戻す工夫

 

そんな“不安のざわめき”を静める方法は、とてもシンプルです。

 

書き出す:頭の中で反響している思考を紙に落とすと、それ以上響かなくなります。


小さな儀式を持つ:ハーブティーを淹れる、机の上を整える。小さな行為が心に「区切り」を与えてくれます。


余白を愛でる:あえて何もせず、静かな時間を持つ。たった数分でも、心はその余白を待っているのです。

 

 

 

 

 

おわりに

 

忙しさの中で生まれる“不安”は、心が「立ち止まってほしい」と訴えるサインなのかもしれません。

だからこそ、ただ走り続けるのではなく、ときに余白を抱きしめ、静けさを選ぶことが大切です。

根拠のない不安を消そうとするのではなく、そのざわめきを受け止めたうえで、少しずつ静けさに身をゆだねる。

そんな時間が、私たちの感性を整え、また前へと進む力を与えてくれるのだと思います。

 

 

 

 

 

それではまた明日──

 

SOWN 代表

片倉

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