はじめに
「自分に向いてる仕事って、なんだろう?」
「このままでいいのかな……」
そんな問いが、ふと心をよぎることはありませんか?
私たちは、忙しさの中で、自分の“好き”や“向いてること”を見失ってしまいがちです。けれど、ほんとうは──それは“考える”よりも、“やってみる”ことで見えてくるのかもしれません。
今回は、そんな“好きな仕事”との出会い方について、筆者の視点で綴ってみたいと思います。
“好き”は、行動の先にしか現れない
机に向かって何時間も悩んでいても、「自分の好きな仕事」が頭の中から生まれることはあまりありません。
たとえば、異動先で任されたプレゼン資料づくり。
「デザインなんて苦手…」と思いながらやってみたら、意外と楽しくて、周囲にも褒められた──
そんな“気づき”の中に、次の自分が隠れていたりします。
好きなことは、やってみて初めて、反応してくれる感情。
自分の感性に出会うためには、小さくても“試すこと”が何よりの近道です。
最初は「好きじゃないかも」でも、続けてみると
初めて任された仕事がピンとこなかったり、手直しばかりで落ち込むこともあります。
でも、それが“好き”に変わる瞬間は、突然やってくるものです。
筆者も、新卒でスマートフォンのデザインを担当していましたが、当初は「スマホって、もう完成されているし、何をデザインするの? 正直、つまらなそう……」と思っていました。
けれど、2〜3年続けていくうちに、細部の設計や表現の工夫に面白さを感じるようになり、いつの間にか夢中になっていたのです。
「苦手」や「興味がない」は、ただの入り口かもしれない。
少しずつ関わることで、思わぬ自分の“好き”が芽を出すことがあります。
上手じゃなくても、「心が動く」なら十分
SNS映えする成果じゃなくても、役職がつかなくても。
「この仕事、なぜか集中できる」──そんな瞬間、ありませんか?
誰かに評価されるためではなく、自分の中の“心地よさ”に気づくことが、仕事を好きになる第一歩。
完璧じゃなくても、うまく言葉にできなくても。
心がそっと動いたその瞬間を、見過ごさないで。
やってみたからこそ、自分の輪郭が見えてくる
事務、営業、広報、SNS運用、イベント企画……
実際にやってみないと、自分にフィットする働き方はわかりません。
多くのことは、
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知識が身につくことで、思考が深まり“好き”になる
-
経験が積み重なることで、得意になり“好き”になる
このどちらかのパターンです。
いずれにせよ、“ある程度やり続けてみないと”本当に好きかどうかはわからない。
筆者自身も、苦手だと思っていた業務にじっくり向き合った結果、「あれ、もしかしてこの仕事、嫌いじゃないかも」と気づいた経験があります。
“好き”とは、育つもの。
はじめから確信を持てなくても、試しながら少しずつ見えてくるものです。
“好き”は未来のわたしを育てる種
たとえ今、夢中になれる仕事がなくても大丈夫。
“ちょっと気になる”から始めて、“続けてみたら面白かった”へ。
今はただのタスクでも、未来のあなたの強みになるかもしれません。
“好き”は、探すものではなく、育てるもの。
毎日の中に、小さな「試してみよう」を散りばめてみてください。
おわりに
自分の“好き”は、誰かと比べて測るものではありません。
正解のない仕事の中で、心がじんわり動いた瞬間を、信じてみてください。
やってみた先で見つかる“好き”は、きっと、あなたの仕事に深く、美しい輪郭を与えてくれるはずです。
それではまた明日──
SOWN 代表
片倉