はじめに
大事なプレゼン、面接、初対面の人との会話。
「ここぞ」という場面になると、どうしても緊張してしまうものです。
手に汗をかいたり、声が震えたり、頭が真っ白になったり…。
「もっとリラックスしたいのに、どうして緊張してしまうんだろう?」と考えたことがある人も多いのではないでしょうか。
今回は、「人はなぜ緊張するのか」というテーマについて掘り下げてみたいと思います。
緊張とは
まず、緊張とは心と体が「危機に備えている状態」と言えます。
人間の身体は、進化の過程で「敵と戦う」か「逃げる」かの二択に対応できるように作られています。
これを心理学では「闘争・逃走反応(fight or flight)」と呼びます。
大勢の前で話すときや、新しい環境に飛び込むとき、私たちの脳はそれを「危険かもしれない」と判断します。
その結果、心拍数が上がり、呼吸が浅くなり、筋肉が硬直する。
これが“緊張”の正体です。
なぜ緊張はなくならないのか
「慣れれば緊張しなくなる」とよく言われますが、完全になくなるわけではありません。
なぜなら、緊張は「失敗したくない」という人間の自然な感情から生まれるものだからです。
大切な場面ほど、「良く見られたい」「成果を出したい」という気持ちが強くなり、その裏返しで緊張が生まれるのです。
また、緊張は“成長の証”とも言えます。
新しいことや挑戦することがなければ、そもそも緊張する機会すら訪れません。
つまり、緊張するというのは、人生が停滞せずに前に進んでいるサインでもあるのです。
体験談:就職活動・転職での緊張
私自身も、就職活動のときのプレゼンテーションや、転職の面接でとてつもなく緊張しました。
ただ、そこで緊張しない人はほとんどいないと思います。大事な場面だと思っているからこそ、緊張するのだと思います。
重要なのは「準備」だと感じました。
私は面接に向けて想定される質問を数十個考え、あらかじめ受け答えができるように練習しました。また、プレゼンテーションも十数回はリハーサルを行いました。
即興でできる人はそこまで必要ないかもしれませんが、私の場合はしっかりと準備しておくことで、緊張が“良い方向”へ働いてくれたように思います。
緊張との付き合い方
大切なのは「緊張をなくすこと」ではなく、「緊張とどう付き合うか」です。
・緊張している自分を責めないこと
・“緊張=悪いこと”と決めつけないこと
・小さな場面で経験を重ねて慣れていくこと
特に有効なのは、「緊張していることをそのまま受け止める」ことです。
「今、自分は緊張してるんだな」と気づくだけで、不思議と冷静さを取り戻せる場合があります。
まとめ
人が緊張するのは、心と体が「大事な場面を乗り越えよう」と準備している証拠です。
それは決して悪いことではなく、むしろ成長のチャンスを迎えているサイン。
緊張をゼロにするのではなく、「うまく付き合っていく」ことが、私たちの人生をより豊かにしてくれるのではないでしょうか。
それではまた明日──
SOWN 代表
片倉