中途半端主義──完璧を手放して、しなやかに暮らす

中途半端主義──完璧を手放して、しなやかに暮らす

 

 

はじめに

 

みなさんは、「完璧主義ですか?」と聞かれたら、どう答えますか?

自分ではそう思っていなくても、

「もっと丁寧にやらなきゃ」

「ちゃんとやらないと恥ずかしい」

そうやって、日々の暮らしの中で、自分に小さくプレッシャーをかけてしまっていることはないでしょうか。


SNSでは“素敵な生活”が当たり前のように流れてきて、

みんな忙しいはずなのに、ちゃんと自炊して、美容も抜かりなくて、キャリアも順調そうで…。

そういう“完璧な日常”に触れるたびに、なぜか、自分だけが置いていかれているような気がしてしまう。


でも本当に、すべてを完璧にこなさなければならないのでしょうか?


そんな問いに、ちょっと違う角度から光を当ててみるのが、

**“中途半端主義”**という考え方です。

 

 

 

 

 

すべてを完璧にこなすのは、そもそも無理がある

 

仕事も、家事も、人間関係も、趣味も、美容や健康も。

どれも大事にしたい。でも、それを全部同時に、きれいにこなそうとするのは、そもそも無理があります。


朝早く起きて運動して、仕事では成果を出して、帰宅後は料理して、読書して、ストレッチして、寝る前は日記を書く…。

1日をそんなふうに理想通りに過ごせた日は、月に何日あるでしょうか?


現実には、うまくいかない日がほとんど。

ちょっと寝坊して、朝ごはんはコンビニ。昼はメール対応に追われ、夜は疲れて洗濯も放置…。

そんな日々を繰り返して、「なんで私はちゃんとできないんだろう」と自己嫌悪してしまう。


でも、それって本当に“できていない”ことなのでしょうか?

むしろ、「すべてを完璧にこなす」という発想自体に、無理があるのかもしれません。

 

 

 

 

 

 

「中途半端主義」という、やさしい戦略

 

中途半端主義とは、あえて“完璧”を目指さないという、ゆるやかな選択です。

もっと言えば、自分のリソース(体力・時間・気力)を“うまく分散させる”ための戦略ともいえます。


たとえば、受験勉強を思い出してください。

すべての科目を100点にするのは現実的ではないので、

得意な英語と数学は重点的に取り組んで、苦手な理科や国語は「合格ラインを超える」ことを目標に。

そんなふうに、力の入れどころと抜きどころを見極めることが、結果につながるのです。


日常生活も同じ。

「今日は仕事をがんばったから、夕飯はレトルトでOK」

「掃除は週末にまとめてやるから、今日は見えるところだけ整えよう」

「今月は出費が多かったから、美容院は来月にしよう」


そんな“中途半端”な選択を許すことで、かえって生活のリズムが整っていくことがあります。

 

 

 

 

 

「手抜き」ではなく「余白」

 

中途半端にすることを、ネガティブにとらえないでください。

それは、決して「さぼること」や「無責任になること」ではありません。


大切なのは、“ちゃんとやらなきゃ”という焦りに縛られないこと。

そのために、「少しだけゆるめてみる」ことが必要なのです。


私たちは、ときに“完璧”という理想像に自分を合わせようとして、心も身体もすり減らしてしまうことがあります。

でも実は、何もかも100点じゃなくても、人はちゃんと前に進める。

60点でも、続けられることの方がよっぽど大事なんです。


手を抜くこと=自分に優しくすること。

余白があることで、人に優しくなれる。

そういう発想が、これからの「強さ」なのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

 

自分のリズムで、生きていく

 

筆者自身も、昔はかなりの完璧主義でした。

なんでもきちんとやらなければならないと思い込んでいて、

それができない日は、自分を責めてしまっていました。


でも今は、「これはがんばる」「これはちょっと手を抜く」と、自分の暮らしに“濃淡”をつけることの大切さを感じています。


毎日すべてが100点じゃなくてもいい。

それよりも、自分のエネルギーを、ちゃんと大切に使えるようになりたい。


そんなふうに思えるようになってから、暮らしがふっと軽くなりました。

 

 

 

 

 

まとめ

 

「中途半端主義」は、ただの“甘え”ではありません。

それは、自分の限界を理解したうえで、長くしなやかに続けていくための、やさしい生き方です。


私たちはみんな、完璧じゃなくていい。

60点でも、70点でも、その日を終えられたなら、それで十分。


完璧を目指すよりも、“自分らしく過ごす”ことを大切に。

みんなで、中途半端主義を目指しましょう。

 

 

 

 

それではまた明日──

 

SOWN 代表

片倉

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