「ひとりが好きです」と言う人は、わりと多い気がします。
一見すると、どこか大人っぽくて、自立していて、格好いい言葉にも聞こえます。
でも、その言葉の中には、実は少し違う状態が混ざっているように思います。
「ひとりが好き」なのか。
それとも、「ひとりしか無理」なのか。
この二つは、とても似ているけれど、同じではありません。
“ひとりが好き”な人は、誰かと過ごすことを完全に拒んでいるわけではありません。
人と会う日もあるし、会わない日もある。
気分や体調によって、その距離を自分で選べています。
ひとりの時間は、回復のための時間。
考えを整理したり、気持ちを落ち着けたりするための、居心地のいい場所です。
つまりこれは、選択としての孤独です。
ひとりでいることを、自分で選べている状態。
一方で、“ひとりしか無理”なときがあります。
人と会うこと自体が、少し重たく感じる。
会う前から疲れてしまって、断る理由を考えてしまう。
本当は話したい気持ちがどこかにあるのに、それを押し込めてしまう。
この場合、ひとりでいることは安心できる反面、少し閉じた場所でもあります。
これは、結果としての孤独。
ひとりを選んでいるというより、他の選択肢を持てなくなっている状態です。
もちろん、どちらが良くて、どちらが悪いという話ではありません。
誰でも、この状態を行き来します。
この二つを分けているのは、性格ではなく、余白なのだと思います。
心に余裕があるときは、
ひとりの時間も楽しめるし、人と会う選択肢も持てる。
余裕がなくなると、
ひとりでいることが、いちばん安全な場所になります。
人は、環境や疲労によって簡単に変わります。
だから、「自分はひとりが好きな人間だ」と決めつける必要もありません。
孤独は、白か黒かではなく、グラデーションです。
今日は、ひとりが心地いい日かもしれない。
別の日は、ひとりしか無理な日かもしれない。
どちらも自然な状態です。
ただ、もし最近ずっと後者に近いと感じたら、
少しだけ立ち止まってもいいのかもしれません。
誰かと話す。
もしくは、何も考えずにちゃんと休む。
それだけで、孤独の色は少し変わります。
今の自分は、
「ひとりが好き」でしょうか。
それとも、「ひとりしか無理」でしょうか。
答えは、毎日違っていていい。
孤独は、避けるものでも、誇るものでもなく、
ただ、その時々の状態を映すものなのだと思います。
それではまた明日──
SOWN 代表
片倉